2017年6月28日水曜日

あれから11年

先日、11年前に設計をさせていただいたお施主様から

外装メンテナンスの件でご相談の電話がかかってきました。


事務所を開設して18年目ということで、

以前のお施主様から時々このような

メンテナンスや

改装のご相談をいただきます。




みなさん、ご自宅を大切にお使いになっていただいている様子に

たいへん嬉しく、そして自分達自身のずぼらさを反省し、

お電話をいただいた後は、せっせと掃除をしてみたり…。




そしてそんな久しぶりのお電話の際に、

最近のご家族の様子をちょこっとお話いただけるのが

何よりも楽しみです。

施主「そういえば、設計の時にお風呂は小さくしても

   洗面をちゃんととった方が 

   いいと言ってもらったのが良かったです。」

私 「えっ?そうでしたっけ…」

施主「美佐子さんが言ったんですよ~。

   お風呂に子供と一緒に入るのは一時期だからって。

   本当にそうでした。

   あっという間に子供たちは成長して

   今は洗面所が混んでいます。

   洗面を広くしておいて良かったです。」



…そんなことを言ったのですね、私。

思わず「その節はすみませんでした…」

と言ってしまいました。けれど、

現在はご納得いただいているようで、

本当に良かったとホッとしました。






住宅は長い時間過ごすところ。

その間には

いろいろなことがあるのだと思います。

設計という仕事は

年をとっても仕事も人生も経験を

重ねることが活かされる仕事。




これからもお施主さんといろんなことを

話し合っていきたいと思います。


 *写真は満開となった庭の紫陽花です


(Misako)














2017年6月21日水曜日

【雑誌掲載】「住む。季刊夏号No.62」発行:(株)泰文館

梅雨入り宣言から何日目でしょうか。

暑く雨の降らない毎日に、

庭の紫陽花はどれだけ雨を待ちわびていたことか。

今日は朝から雨、やっと梅雨らしい一日となりそう。




そんな朝、新聞を取りにでると

もうひとつ、待ちわびていたものがポストに届いていました。

それは「住む。」という雑誌。




他の住宅やインテリア雑誌とはちょっと趣が異なる本。

表題の「住む」ということは、

「住まい」という形と切っても切り離せないことだとは思いますが

必ずしもイコールではなく。

つかみどころのない、けれど生きることそのものとも言える

人々の生活を写真や文章で紹介しています。




今回の特集は「内と外をつなぐ家。」

当事務所で設計監理を行った藤枝のお住まい

(HP/WORKS/EFH参照)での生活が掲載されています。




本日発売です。

http://www.sumu.jp/



竣工時とは違った確かな生活のある住まいが

そこには映っています。


(Misako)








2017年6月15日木曜日

遺す、引き継ぐ


 福島県いわき市で5年間に渡って行ってきたお仕事が

ついに今週お引渡しとなりました。

お施主さんは先祖代々海に関わるお仕事を生業にされているご家族。

「先祖代々」ということも「海に関わる」というお仕事の内容も

私の日常にはない感覚で、

別世界のお話はいつもたいへん新鮮でした。



築百年以上の母屋の建替えでしたので

たくさんの建具や木材を形を変えて遺すことにしました。

その一部をご紹介します。


まずは、欅の建具と引出しです。

壁一面にあったものを一部だけ別の形で組み替えました。





玄関のコーナーサッシの内側には、

美しい組子の建具を設えました。





その反対側には欄間とセットの引違い戸。

この向こう側が居間食堂となります。



そして、

今回最も大切に引き継がれたもののひとつが、神棚です。






畳の大きさから、神棚の大きさがわかることと思います。

この神棚を祀る為に

和室の天井高さが3.6メートルも必要でした。

この物理的な大きさは

そのまま生活や心の中を占める大きさなのだと思います。





廻りに使われている建具はもちろん、

神棚や床の間の地板もこれまで使ってきたものを

挽き直して引き続き使っています。



地域や家族、職業等に関する風習やしきたりが、

つながっていくことは本当に大切なことのような気がします。




設計から竣工までの5年間という時間は決して短くはなく、

お打合せを進めていく傍らで

ご家族構成にもいろいろな変化がありました。




お引き渡しの日に

広い居間でハイハイをしていたお子さんも

数年後には建具にまつわる思い出話を聞きながら

神棚に手を合わせる日々が日常になるのだと思います。


(Misako)




2017年6月5日月曜日

【イベント】OZONE「借景のある家」展に行ってきました

4月24日のブログにあげたOZONE(新宿)で
開催されている「借景のある家」展。



6月1日からは後半にはいり
当事務所の模型も展示されましたという連絡を頂戴し、
先週末、行ってきました。







新築ばかりではなく、リノベーション等様々な方法によって
周囲の環境を風景として取り入れた住まいがずらり。

やはり図面だけではなく、模型があると迫力があります。
写真の撮影が原則禁止なのでお伝えすることができず残念です。


自社のものだけは撮影OKとのことでしたので、
ご紹介いたします。





こんなふうにパネルと模型を展示しています。
今回は屋根を外さなくても中を見ていただけるように
模型を斜めに切って断面で見せています。

        



OZONEの方がより見やすいように高低差を
つけて展示してくれていました。

いつもいろいろと考えていただき、ありがたいことです。

他の設計事務所の方ともお話する機会を得て、
良い週末となりました。


会期は6月20日までですので、
お時間あるかたは是非およりください。

(Misako)



2017年6月1日木曜日

【雑誌掲載】「Garage Life7月号」(ガレージライフ)発行:㈱ネコパブリッシング


今日は楽しみにしていた「ガレージライフ」の発売日です。

3月にお引渡しをした国立のお住まいが

6ページに渡って紹介されています。





普段はなかなか手にとることのない個性的な雑誌。

ページをめくると、

「家」の写真じゃなくて、

そこにはまさに「生活を楽しむ様子」が写されています。

文字通りガレージライフ!







その一例として紹介されたことは嬉しい限りです。

お施主さんはご夫婦共にアンティークなデザインがお好みです。






素敵な家具が置かれた他のお部屋も掲載されていますので

よろしければ、本屋さんにお立ちよりの際は

ちょっと覗いてみていただければ幸いです。

(misako)