2016年12月22日木曜日

【技術情報】AutoCADエイリアスで日本語コマンド


事務所のCADソフトは、長年、AutoCADです。
僕はVectorWorks育ちなので、
明野の事務所に来るまでAutoCADに触ったことがありませんでした。

今年でAutoCADを使って3年目。
3年目にして大発見です!!!

「日本語でもコマンド走る」んです!


使ってない人には、なんのこと?という話ですが、これ、画期的です。
逆に、この方法を知らなかったことで、
これまで【 仕事 1か月分 】くらいは時間を損していたと思われます。

なんて無駄な。。。

さて、どういうことかというと、AutoCADで図面を描くときのお話。

基本的に、描き方は2つです。
・コマンドのボタンを押す。
・コマンドの名前を入力する。

僕は後者のスタイル。


例えば、線を消したい場合、「ERASE」と入力します。
でも、長いので半角英字の「e」と入力しても、
「ERASE」コマンドが呼び出されるようになっています。

この動きを司っているのが、【エイリアス】。

短縮名とコマンドを紐づけてくれています。

今なら、「逃げ恥」といえば、「逃げるは恥だが役に立つ(TBS)」だし、
「ガッキー」といえば、「新垣結衣」と言っているのと同じです。

(↑注:見てなかったのに、ちょっと流行に乗りたい。)

これまで何がそんなに操作を遅くしていたかというと、
 【 全角日本語を入力した後に、半角英語に戻れない! 】 からです。

これは、近年のAutoCADならではの怪現象で、
ネット上でも悲鳴がちらほら。
単純な、半角/全角キーの1度押しでは戻れないのです。

つまり、「e」と入力したくても、「え」になる。
当然、「ERASE」のコマンドは動きません。


これが、もう ”絶望的” に操作を遅くさせます。


なぜなら、日本語で図面を描いてますので!!
頻繁に日本語と英語を行ったり来たり。

もともと外国のCADソフトですから、
日本語に親切でなくても文句は言えないかもしれませんが。。。

そこで、思いつきました。



全角日本語をエイリアスに

書き込んだらどーなるの??

 

 

 


AutoCADのエイリアスは、
本来、「ALIASEDIT」というコマンドで編集できます。
でも、これがまた日本語を受けつけてくれず、うまくいきません。

その実体は、
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Autodesk\AutoCAD 2017\R21.0\jpn\Support
というフォルダにある、【acad.pgp】という設定ファイル。

ならばと、これを直接メモ帳で開いて、全角日本語を書き込み!




すると、見事に全角日本語のままでもコマンドが動くのです。


とっても、快適~。


これまでの倍速で、図面が描ける~。


(Susa)


2016年12月21日水曜日

いわきの寒い日

もう冬至の季節ですね。
地面との太陽角31.5°です。
夏至が78.5°なので、太陽って本当に全然違う位置にいるなと思います。

こちらは福島。
いわきで進む現場です。
冬も暖かいと言われるいわきでも、この日は雪がちらついていました。

現場にも、こんな保温グッズが。

今回の住宅では、
以前の住まいにあった既存建具を組み込んでいます。

昼食後、時間があいたので、潮見台へ。
なんだか結婚式場にこんなのある気がしますね。

帰りに猫に襲われました。

後ろのやつ。。。



(Susa)



2016年12月3日土曜日

棟梁観察日記


今度のおうちは階段が丸いのです。

しかも、それが玄関ホールや階段下収納、照明、
さらに、お部屋の側にも絡んでいたりして。


「ここの作り、けっこう大変なんだけど。」

「ねぇ、ほんと図面書いた奴出てこいって感じですよね。」  (←仲間を装う)

「おい。」

「はい?笑」  (←作戦失敗)

図面で描けるのは、主要な木材のみです。
でも、実際のところは、それを支える下地がいたり、
配線・配管を巻き込まないように一工夫してもらっていたり。

そのために予想していた作りが出来なくなったり、
逆に予想よりもシンプルで合理的に出来たりもします。

毎回、現場でクイズのように出される棟梁の課題に、
みんなで作戦を考える今日この頃。



さて、そんな棟梁ですが、とってもマメです。
現場の床に、こんなものを発見しました。


特製ノミBOX!
漢字で書くと、【 鑿(のみ) 】!!  (←読めない)

材料は、他の現場で余った端材なんだとか。
でも、そのせいでこれでも1本分の収納が足りないそう。

すごい種類です。




図面では出てこない、細かい木材たち。
そういえば、上棟の頃にも、綺麗に整理されていましたね。

今は、おうちのどこにいることやら。


(Susa)


2016年11月22日火曜日

HOME+(ホームプラス)



このブログでも告知をさせていただきましたが

日曜日は初めての自宅兼事務所の

「18年目のオープンハウス」でした。

事前の掃除はなかなか大変なものでしたが

おかげさまで当日はたくさんの方にお越しいただき

ありがとうございました。





当日の朝、同じく設計事務所を 

開いている彦根さんが撮ってくれた写真を

少しだけ紹介します。





最初は、2階居間のソファコーナーを引きで。






同じく居間のデスクコーナー。  


このデスクは祖父の使っていたもの。

そして、

机上にある小引出しは祖母の使っていたもの。

各引出しについているネームプレートには

今も祖母の字で「葉書」とか「糸・針」等と書かれた文字を

残したままにしています。




だから、

ここには祖父母が揃っていてくれるような気配がします。

                  








     廊下から寝室をみたところ。



 高校時代の親友から自宅の改装を依頼された際に

それまで使っていた椅子を3脚いただきました。

背の部分のシルエットが美しく、
                           
座るのも良いのですが、

こうしてシルエットを眺めていたい。






                         
          

窓から下をのぞくと

赤い庇越しに今日は繋がれちゃったさんごが

10年程前にイペ材で作ったデッキの上にゴロリ。










  ちょっと気に入った切り抜きやDMを

ペタペタと適当に壁に貼るコーナー。  

時々、張り替えて楽しんでいます。

好きなものをいつも目にできるのは嬉しいものです。









階段から食堂兼打合せテーブルを見下ろしてパチリ。



他にはない1550φもの大きな丸テーブルを見ていると

藤枝の家具屋さんハンドワークスファクトリーの

久留さんに苦労して造っていただいたことが

なつかしく思い出されます。







家を建ててから17年。

あっという間のようで、日々いろいろなことがありました。







最後の1枚は、

その17年間をずっと見てきた黒ラブぶーすこ。

もうすぐ17歳と3か月になります。



アクティブだった頃を過ぎ、

住み慣れた場所で穏やかに過ごす今日この頃。

昔のことを思い出すことなんてあるのかな。








すべてが

これからも続いてゆく時間の途中経過です。

いろいろと思うことはありますが、

またいつか「〇年目のオープンハウス」が開けるといいなと思います。




家を建てて17年。

事務所を開いて17年。




日曜日に来てくれた方々に

この17年に関わったすべての方々に

ありがとうございました。



これからもどうぞよろしくお願いいたします。



(Misako)


























                           

2016年11月4日金曜日

11月20日(日)オープンハウスのお知らせ


18年目のオープンハウス



17年前の10月のこと。


とある私鉄の沿線に一軒の家が建ちました。

今より17歳若かった私達が生活し、

そこで仕事もしてゆく為の家。

ラブラドールと暮らすことも夢でした。

限られた予算の中、

できたのは何にもない空っぽの「箱」。

それでも箱ができただけで十分でした。  












そんなスタートから丸17年が過ぎました。

予算不足で砂利敷だった車よせを舗装したり、

犬の為にデッキを造ったり・・・等々

少しづつ生活にあわせて、

小さな改装をしてきました。

3頭のラブラドールによって浮造りのようになってしまった床

太陽や雨に曝され、縁が反り返った板張りの外壁

錆びてきたスチールの庇・・・等々

あちらこちらに時間の経過を感じます。









18年目に入った2016年11月、

私達の住まい兼設計事務所のオープンハウスを開きます。

17年の生活が染み込んだ住まいです。

どうぞお気軽に遊びにお越しください。








■日時

 2016年11月20日(日)11:00~16:00


■お申込

 今回のオープンハウスは予約制としております。

 参加をご希望の方は下記の内容をご記入の上、

 メールまたはFAXでお申し込みください。



 ①代表者氏名②参加人数③ご住所④お電話番号

 ⑤ご来場予定時間⑥当日の連絡先

■連絡先

 明野設計室一級建築士事務所 明野岳司/美佐子

 TEL&FAX 044-952-9559

 MAIL tmb@juno.ocn.ne.jp

 http://tm-akeno.com/







2016年10月19日水曜日

防犯対策・・・?





私達の仕事は、図面を描く以前に

お施主様からさまざまなことをお聴きする必要があります。

例えば、掃除・洗濯・お料理等、誰もが行う家事ひとつとっても

ひとそれぞれに考え方や工夫があり

いつも感心したり参考になったりと

教えられることばかりです。




先週末はこんなことが。

お打合せ時に防犯の話になったところ

お施主様が「我が家も防犯を少し考えよう」と言うことで

ご家族でホームセンターに行った時の話をしてくれました。

ご主人が防犯用センサーライト等を手にして

ホームセンター通路を歩いていると

前から歩いてくる奥様が手に持っていたものは…




なんと…




なんと…!     




鉄パイプ…?!





※引用イメージ図



↑ あっ、これはイメージ図です。

  繰り返しますが、あくまでイメージ図です。





奥様曰く、

「来るなら来い、捕まえてやる」との心意気。

どうやら、侵入後に戦う為の戦闘?グッズとのこと。

それでも住まいに置くことに配慮して

木目調のシートが貼ってあるものを選んだとか(笑)

「いや、防犯じゃなくて、もう入られているでしょ!」とみんなで大笑い。



次から次へと楽しいアイデアと工夫がでてくるご家族です。

来週のお打合せも楽しみです。



※その後、ブログ内容をご確認いただいた奥様から

 「お問い合わせがあれば

  いつでも(鉄パイプの使用法は)レクチャーしますので、

  どうぞよろしくお願いします(もちろん新居にも持っていきますよ)」

  と頼もしいコメントをいただきました。

 


(Misako)




2016年10月7日金曜日

Danger TOGE! TOGE!


事務所の近く、宮前区に土日だけ開く農園があります。
都内にも沢山のお店を持っているという、
SOLSO FARM(ソルソファーム)さん。



雰囲気がいいので、いるだけで楽しいですね。
皆さん何を買うでもなく、ぶらぶらしたり、カフェでまったりしたり。
子供たちはブランコしたり。
もちろんどれも商品です。



サビ、素地、レンガ、枕木、トタン、つなぎ女子、多肉植物。
そういうのが好きな人にはたまらない空間。



いたるところに「Danger TOGE! TOGE! 」の注意書きが。

うっかりしてると、刺さります!


(Susa)

2016年8月30日火曜日

宮ケ瀬24時間リレーマラソン2016


今年も来ました、宮ケ瀬24時間リレーマラソン。
今回で3度目の出場になります。

チームメンバーも増えて、意気込んで来たものの。。。


雨です。
大雨です。
警報出てます。
靴は完全に水没。


走り始めて数時間後。
雲の隙間からわずかに空が。


ここぞとばかりに服や靴を天日干し。

ところが、この青空もつかの間。
この後、何度も雨にやられます。
みんな自分の番のときに大雨が来ないことを願うばかり。


深夜。
今年も何度か次走者が来てくれず、
もう1周多く走るメンバーが出たもよう。


朝10時。
全員でゴール。
(※安原さんは早朝そのまま仕事に向かい不在です。)


最終順位は、138位中71位。
目指していたチーム全数の半分にわずかに入れず。
惜しい結果となりました。

参加してくださった皆さん、お疲れ様でしたー。


(Susa)



2016年8月10日水曜日

リオ五輪  夏季休暇のお知らせ


開催直前まで、

いま一つ盛り上がりにかけていたリオオリンピック。

それでも、開催されれば、やっぱり夢中になります。

今回は、早起きさえできれば

早朝5時~7時くらいに家事をしながら

ライブで楽しむことができます。

選手の頑張りや笑顔を観てからの

仕事開始はなかなか気持ちの良い一日の始まりにもなります。



そして、昼間行われている高校野球も気になるところ。

お休みには、こちらもLIVEで楽しみたいと思います。



夏期休暇を下記の通りいただきます。

平成28年8月11日(木) ~ 8月15日(月)

16日(火)からは通常営業となります。



どうぞよろしくお願いたします。

(Misako)

2016年8月1日月曜日

紙とYシャツと私とレンガ

先日、おうちのお引き渡しがあり、
お施主さんのご厚意により、
オープンハウスを開催させていただきました。

合わせて、別のおうちの紹介チラシを作ってみようということになり。
折りました、Yシャツ。


紙ぺら1枚で渡されるよりも、
楽しいかなぁと思って折ってみたのですが、評判はいまいち。
これ、広げたときに折れ線が入ってしまうのですね。
しかも、Yシャツは中身と関係ないし。

最初で最後の貴重なチラシとなったかもしれません。


今回のおうち、最後のほうでご主人が、
「外階段の段鼻レンガが歯みたいに見えて気になりそう。」
と言っていたのが、ちょっと気がかりでした。

気持ちすごくわかるのです。

なんせ僕は集合物恐怖症。
蜂の巣、蓮の花、トウモロコシ。。。
だいたい規則正しく並ぶものは苦手です。

おそらくご主人より重症でしょう。

そんな最中、最近、街歩き中に素敵な段鼻レンガを見ました。
 

これ、きっと元はすべて同じレンガ。
風雨にさらされ、経年変化でグラデーションがかかったんですね。

こんなふうになったらいいなぁ。


(Susa)

2016年7月9日土曜日

今年の梅酒は特別


ジメジメとした季節ですが、

紫陽花やアガパンサスに心癒される梅雨。

それから、

梅酒や紫蘇ジュースを仕込む楽しみもこの季節ならでは。



・・・とゆうことで、

日曜日に、以前一緒に仕事をしていた安原君と梅酒を漬けました。







大きなざるに洗ったばかりの梅をあけると

ふわっといい梅の匂いが拡がります。

ひとつづつ爪楊枝で「へそ」の汚れを取りながら、拭いてゆきます。






そして、ホワイトリカーと氷砂糖を入れて出来上がり。

今年は仕事中も飲めるように、

ノンアルコールのサワ―ドリンクも漬けました。






さて、梅酒の瓶を目の前に置いてお茶にしますか。




ブレーメンの音楽隊のイラストが可愛いパッケージ。

安原君のお土産です。





美味しそうなたくさんのどら焼き!

んっ?

安原君、こんなに気が利くなんて・・・不思議だと思いませんか。




そう、これはこの度めでたく入籍した美野さんからの差入れだったのです。

梅酒を漬けた後は、どら焼きを食べながらのおしゃべり。








安原君が最後に携わったプロジェクトの模型を持ってきて、説明をしていました。

その姿がとても良くて、思わずパチリ。



一瓶は、新生「安原家」にお持ち帰りです。


安原君、美野さんおめでとう。


(Misako)






2016年6月29日水曜日

【雑誌掲載】「暮らしやすい家づくりのヒント」 発行:(株)主婦の友社

ごぶさたしています。

・・・思わずこんな言葉が出てしまいました。

なんと3ヶ月ぶりのブログのようです(笑)




さて、

春に「暮らしやすい家づくりのヒント」という本が

主婦の友社から出版されました。

9人の建築家が

思い思いに家づくりに関することを語り、

それをコラム風にまとめていただいている、といった内容です。





私達(岳司、美佐子)2人も、参加させていただきました。

本の中には、たくさんの写真やイラストが登場するのですが

特に面白いのがイラスト。

このイラスト、プロが描いたものですが

実際に建っている実例の写真から起こしたものなのです。

何年前の住宅でも、自ら設計して建てたものは

すぐにわかるものですね。



今まで取材にご協力いただきましたお施主さまの方は

是非本屋さんでのぞいてみてください。

ご自宅のワンシーンがイラストになっていると思います。



(Misako)


2016年3月22日火曜日

はじめての家、はじまる。



新しい住まいの工事が始まっています。
地鎮祭、上棟式と終え、しばらく。
現場は着々と進んでいます。
春に向かい暖かくなるので、職人さんたちも動きやすくなるでしょう。

花粉症でなければ。


構造設計士、基礎、 大工、水道、電気、建具、左官、塗装。。。
現場が始まると、ここぞ!というときにみんなが現れて、
ヒーローのように颯爽と仕事をして帰っていきます。

それもきっと現場監督さんの絶妙なコントロールのおかげですね。


さて、このおうち。


実は、明野設計室では初めての試みとなる住宅です。


平成25年に「省エネルギー基準」が改正され、
平成32年ごろに住宅での適合が義務化されます。

つまり、2020年のオリンピックイヤー。

まだ少し先ではありますが、
お施主さんのご協力もあって、このたび挑戦しています。


家を包んでいる部分の面積と仕様を ”もれなくすべて” 求めて、
冬にどれくらいの熱が逃げていくか、
夏にどれくらいの熱が入ってくるか、   ということを計算します。

さらに、家の中にどれくらいエコな設備があって、
どのくらいエネルギーを消費するかということを計算します。


つまり、これ。。。


”クリアすることが難しい”  というより、
”クリアしていると証明することが難しい”  のです。






数字と戦った半年間でした。
あとは職人さんたちに頑張ってもらいましょう。

(Susa)